用語解説(環境測定関係)

塩化水素

 大気汚染物質有害5種のうちの1つで、無色の気体です。金属を腐食する性質があり、多量に吸入すると咽頭部のけいれんや肺水腫が起き、非常に危険です。また、眼や皮膚の組織にも強烈な刺激を与え、失明を起こすこともあります。

化学的酸素要求量(COD:Chemical Oxygen Demandの略)

 代表的な水質の指標です。水中の被酸化物質が一定条件の下で酸化剤によって酸化されるのに要する酸素量です。

水素イオン濃度(pH:Potential Hydrogen,Power of Hydrogenの略)

 pH7を中性とし、これより高い値をアルカリ性、低い値を酸性といいます。

生物化学的酸素要求量(BOD:Biochemical Oxygen Demandの略)

 水中の物質を好気性の微生物が分解する際に消費される溶存酸素量のことです。

全窒素

 水中の無機性窒素(アンモニア性窒素、亜硝酸性及び硝酸性窒素)及び有機性窒素(蛋白質はじめ種々の有機化合物の窒素)の総量で、富栄養化に関与します。

全リン

 水中の無機体りん(りん酸イオン、ポリりん酸類、メタりん酸類等)及び有機体りん(りん脂質、りん蛋白質等)の総量で、富栄養化に関与します。

ダイオキシン類

 ポリ塩化ジベンゾパラジオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン及びコプラナーPCBの3種類の有機塩素化合物をいいます。環境中で分解しにくく、生体内の脂質に蓄積されやすい、また発がん性、免疫毒性、生殖毒性、催奇形性などの毒性があるとされています。

大気汚染物質

 ばい煙、粉じん(一般粉じん、特定粉じん)、自動車排出ガス、有害大気汚染物質などがあります。

熱灼減量測定

 ごみ焼却施設の維持管理基準及び廃棄物の埋め立て基準の1つで未燃分を測定することです。焼却残さの中に残る未燃物の重量比により表します。

ばい煙

 大気汚染防止法では硫黄酸化物、ばいじん、有害物質(窒素酸化物・カドミウム及びその化合物・塩素及び塩化水素・フッ素、フッ化水素及びフッ化ケイ素・鉛及びその化合物)、特定有害物質が規定されています。

ばいじん

 燃焼排ガスに含まれる粉体、煤(すす)及び飛散灰等をいいます。

浮遊物質量(SS:Suspended Solidsの略)

 水中に浮遊する粒径2mm以下の不溶解性物質の濃度で、単位はmg/lで表わします。

用語解説(単位・記号)

g/m3N、mg/m3N

 標準状態0℃、1気圧の気体1立方メートル(1ノルマル立方メートル)あたりの物質の重量です。

m3N/h

 1時間あたりに流れる気体の容量です(ノルマル立方メートル数)。

ng-TEQ/m3N

 TEQは毒性等量といい、ダイオキシン類の毒性を各異性体の量にTEF(毒性等価係数)を掛けて2,3,7,8-四塩化ジベンゾパラジオキシン(TeCDD)の量に換算して表したもので、それを1ノルマル立方メートルあたりのng数(10億分の1g)で示したものです。

ppm

 濃度を表す単位でparts per millionの略です。100万分の1を表します。

m (ミリ:milliの略)

 10- 3 。1000分の1を表します。

μ(マイクロ:microの略)

 10- 6 。100万分の1を表します。

n (ナノ:nanoの略)

 10- 9 。10億分の1を表します。

p (ピコ:picoの略)

 10- 12 。1兆分の1を表します。